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情報科学入門―Rubyを使って学ぶ』 (増原英彦、東京大学情報教育連絡会 著)

で使う isrb (画像表示ライブラリ付の対話的Ruby)をサポートページを参考に Mac にインストールしてみました。
(実行環境;OS X 10.9 Mavericks)

○isrb(旧版)のインストール
→・isrb(旧版)のインストール方法
を参照しながら行います。
ただし、MacPorts ではなく、Homobrew を使ってインストールしました。

OS X Mavericks は Ruby 2.0 ですが、isrb は Ruby 1.8 でしか動きません
Ruby 1.8.7 は引退しました - www.ruby-lang.org
ということですが、あえてインストールしてみます。

0.Command Line Tools(Xcode)、Homebrew、rbenv + ruby-build のインストール
参考記事;
→・Ruby 2.0.0 を Homebrew + rbenv で OS X Mountain Lion にインストール

Command Line Tools はこちらから、ダウンロードします。(要 Apple ID)
 
Homebrew は、ホームページのインストールコマンドをコピーして、ターミナルで実行します。
$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.github.com/mxcl/homebrew/go)" (Homebrew のインストール)
$ brew update (Homebrew 自体と formula を最新版に)
$ brew upgrade (更新のあるパッケージを再ビルド)
$ brew doctor (Homebrew の診断コマンド;エラーが出なければ OK)
$ brew install ruby-build
$ brew install rbenv

~/.bash_profile に eval "$(rbenv init -)" の一行を追加します。

$ open ~/.bash_profile (open は、OS X 独自コマンド)
で ~/.bash_profile をエディタ(テキストエディットなど)で開いて、上の一行を追加して保存します。(他のエディタを使う方法でも可。)

~/.bash_profile がまだない場合は;
$ echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bash_profile
で作成します。(他のエディタで作成しても、もちろん可。)

$ source ~/.bash_profile (または、ターミナルを再起動)


1.Ruby 1.8.7-p374 のインストール
Ruby 1.8.7 のインストールに必要な openssl、readline、apple-gcc42 のインストール
$ brew install openssl
$ brew install readline

$ brew tap homebrew/dupes
$ brew install apple-gcc42

$ source ~/.bash_profile(または、ターミナルを再起動)

$ rbenv install -l (インストール可能な Ruby のバージョンを確認)
$ CC=/usr/local/bin/gcc-4.2 RUBY_CONFIGURE_OPTS="--with-readline-dir=`brew --prefix readline` --with-openssl-dir=`brew --prefix openssl`" rbenv install 1.8.7-p374 (Ruby 1.8.7-p374 のインストール)

$ rbenv versions(インストールされた Ruby のバージョンを確認)
* system (set by /Users/ユーザ名/.rbenv/version)
  1.8.7-p374
(* が現在有効な Ruby のバージョン) 
 
$ rbenv global 1.8.7-p374(Ruby 1.8.7 に切り替える)
$ rbenv rehash (切り替えた時は、有効にするために必ず実行)
$ rbenv versions
  system
* 1.8.7-p374 (set by /Users/ユーザ名/.rbenv/version)
$ ruby -v (ターミナルでも Ruby のバージョンを確認)
ruby 1.8.7 (2013-06-27 patchlevel 374) [i686-darwin13.0.0]

 
2.StarRuby のインストール
(注;OS X 10.7.5 Lion では、ruby extconf.rb でエラーが出てインストールできませんでした。)

参考記事;
→・StarRuby を Homebrew で Mac にインストールしてみた

$ brew update
$ brew upgrade
$ brew doctor

$ brew install sdl
$ brew install sdl_mixer
$ brew install sdl_ttf
$ brew install fontconfig

$ gem update --system
$ gem install rsdl

$ brew tap homebrew/versions
$ brew install libpng12
$ brew link libpng12
$ git clone git://github.com/hajimehoshi/starruby.git
$ cd starruby
$ ruby extconf.rb
$ make
$ make install
ターミナル再起動

(2014.5.29 追記;
 別の方法でインストールしている記事を見つけました。


StarRuby の動作確認
(StarRuby のフォルダの中の samples に入っているプログラムなどで)

サンプルプログラム(foo.rb)の動かし方;
$ rsdl foo.rb
($ ruby foo.rb ではありません)

3.isrb のインストール
ここはサポートページの「可視化ライブラリのインストール」と同じです。

info.tar.gzを展開し、そのディレクトリの中で次のコマンドを実行します。

$ tar zxvf info.tar.gz
$ cd info
$ ruby install.rb (もしくは sudo ruby install.rb)
ターミナル再起動


4.動作確認
Mac で isrb や StarRuby のプログラム(foo.rb)を動かすには、ruby コマンドではなく、rsdl コマンドを使います。
$ rsdl foo.rb

注)isrb を実行させたいプログラムファイル中には;
require "komaba/array"
の記述が必要です。

 
サンプルプログラム;
・infoフォルダ内のexampleフォルダ内のプログラム(array.rbなど)
$ rsdl examples/array.rb (infoディレクトリで実行)

・isrb の実行
$ isrb
irb(main):001:0> require "komaba/array" (おまじない)
=> true 
irb(main):002:0> show([0, 1])
=> nil

ウィンドウ開いて、何かしら図形が表示されれば OKです! 


注意!
最初に rsdl ウィンドウが開いてから、内部の表示に異常に時間がかかる時があります。(フリーズしたと思うくらい。) 
しばらく放っておく位(数分間)待つと表示されることがあります。 
また、ターミナルを再起動、OS X 自体を再起動すると表示されるようになることがあります。
理由は分からないのですが、一旦表示されるようになると、それ以降はすぐに表示されるようになりました。

さすが、「isrb(旧版)のインストール方法 (おすすめしません)」と書いている通り、なかなか難しかったです。



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○isrb2(新版)のインストール
→・isrb2(新版)のインストール方法
を参照しながら行います。

1.Java のインストール
OS X Mavericks には Java は入っていません。

ターミナルで;
$ java -version
と打つと、Java のインストールを促すパネルが出ます。
その指示に従って、最新の Java SE(Java Platform (JDK) 7u45)をインストールしました。(Java 6 でもいいのかも)


2.JRubyのインストール

Homebrew で rbenv + ruby-build をインストールしておきます。
(上記参照)

$ rbenv install -l (インストール可能な Ruby のバージョンを確認)
$ rbenv install jruby-1.7.8 (JRuby の最新バージョンをインストール)
$ rbenv versions(インストールされてた Ruby のバージョンを確認)
  system
* 1.8.7-p374 (set by /Users/ユーザ名/.rbenv/version)
  jruby-1.7.8
(* が現在有効な Ruby のバージョン) 
$ rbenv global jruby-1.7.8 (JRuby 1.7.8 に切り替える)
$ rbenv rehash (切り替えた時は、有効にするために必ず実行)
$ rbenv versions
  system
  1.8.7-p374
* jruby-1.7.8 (set by /Users/ユーザ名/.rbenv/version)
$ ruby -v (ターミナルでも Ruby のバージョンを確認)
jruby 1.7.8 (1.9.3p392) 2013-11-14 0ce429e on Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM 1.7.0_45-b18 [darwin-x86_64]


3.isrb2のダウンロードと展開
isrb2(新版)のインストール方法 のページにある、
isrb2 をダウンロードし、適当な場所(例えばホームディレクトリ)に展開します。

4.環境変数の設定
環境変数PATHに展開した isrb2 のディレクトリを追加します。
(rbnev でインストールした JRuby の PATH は通っています。)

isrb2 のディレクトリの場所を確認するには;
isrb2 のアイコンをターミナルにドラッグすると表示されます。

例えば、isrb2 のディレクトリが、/Users/ユーザ名/isrb2 にあるなら;
PATH="$PATH":/Users/ユーザ名/isrb2
の一行を ~/.bash_profile か ~/.bashrc に追加します。

ここでは、~/.bash_profile に追加してみます。
$ echo $PATH (現在の PATHの設定を確認 )
$ open ~/.bash_profile (open は、OS X 独自コマンド)
で ~/.bash_profile をエディタ(テキストエディットなど)で開いて、一行追加して保存します。
(他のエディタを使う方法でも可。)

~/.bash_profile がまだない場合は;
$ echo 'PATH="$PATH":/Users/ユーザ名/isrb2' >> ~/.bash_profile
で作成します。(他のエディタで作成しても、もちろん可。)

$ source ~/.bash_profile (または、ターミナルを再起動)
$ echo $PATH (PATHの設定に、/Users/ユーザ名/isrb2 が追加されていることを確認)


5.実行確認
$ isrb
isrb(main):001:0>show([[0, 0.33], [0.66, 1]])

ウィンドウが開いて、濃淡の画像が表示されれば OKです。


こちらは、あっさりインストール成功しました!


(Qiita [キータ] にも投稿;



情報科学入門―Rubyを使って学ぶ
増原 英彦
東京大学出版会
2010-06-23