地区大会が終わったので、今回の自分の ETロボコンを振り返ってみました。(ちなみに、自分の参加した日の大会の印象ですが。)

・意外に完走率が低かった。
NXT は今年が初めて、というのもあったのでしょうが、リタイア続出でした。もちろん、果敢に難所に挑んでリタイア というのも多かったけど、スタート直後や、コース走行早々にコースアウトするのが、続出!
完走率2割(?) って、声が聞こえたような...

実際何割かは、まだ詳しい結果が発表になってないので、分かりませんが、(なにしろ自分のコースタイム、順位すら分からない)半分以下だった印象が...

ということは、ウチの堅く完走狙いっていうのもそんなに悪くなかったかも?

ただし、それだけじゃあ、優勝できないのは、事実。
特に、初年度だから、っていうのもあったんで、来年以降はハイレベルな戦いになるのでしょう。


・PID制御は必須
NXT の半数以上のチームは、PID制御(PD制御)をしていた感じ。
かくいう、ウチもそうだし
実際、そんなに難しいプログラムではありません。
ただ、パラメータを決めるのは、大変。
これって、ワークショップでも質疑があったけど、どうやらみんな試行錯誤で決めてたみたい(ウチもです)。


・ドルフィンジャンプは封印?
参加した地区大会だけかもしれないけど、当日のコースはドルフィンジャンプするルート上には、スポンサー広告板がずらりと。

できるもんならやってみろ!っていう主催者の意志を感じました。
少なくともドルフィンジャンプは、当日コースを見て、できそうならやる、くらいのノリじゃないと、準備が無駄になるかも。


・それにつけてもキャリブレーション
やっぱライントレースの基本の、白と黒、あと灰色の数値をいかに的確に決めるかが、完走に大きく影響していました。

ふつう、何点か白、黒の数値を読み込ませて、自動で計算させてるみたい、だったけど、結構うまく設定できなかったみたい。

で、ウチは?
2回とも完走したんで、恥ずかしながら公表しますが、手動ですよ

それも、なんの工夫もしてないで、白、黒、灰色の数値を何ヶ所かで目で読んで、ノートに書き付けて、人間が数値を決める。で、その数値を入れ直してコンパイルして、プログラムを転送し直す。

...って、普通はしないよね

でも、結果的には、人間の判断が入った方が的確な数値になったみたい。
一応、1回目と2回目の試走でずれた数値を考慮して(日光の影響?)、本番の数値を入れ直したから。

だから、本番直前はキャリブレーションなし!
急に、日が射してきたらアウトだけどね...


・ゴール後停止しないのはもったいない
結構、ゴール後停止しないチームがいました。
なんかもったいないなと。タイマーか、走行距離ででも停止できるのに...

まぁ、難所に挑戦して走行距離、走行タイムが変わることを考慮すると、ゴール前に停止してリタイアという結果よりは、っていうところですよね。ある意味、ウチから比べると羨ましい悩みです


・倒立制御はまだまだ調整の余地あり
ワークショップでの講演で、倒立制御のパラメータを変えるだけで、スピードが60%アップ可能とのこと!

今年は、このパラメータをいじったチームほとんどなかったけど、来年は重要ポイントになりそう。

この倒立制御。ライブラリになってて、中身を検討しないで使っちゃえるんだけど、パラメータいじるだけでもいろいろ調節できそう。
例えば、高速走行時は倒立よりやや前傾に、とかってできるんでしょうかね?
ジャイロオフセット値を動的に変えてたチームがいたらしいんですけど、どうだったんでしょうか?

ジャイロセンサーが読み出すのは角度じゃなくて、角速度なんで、NXT の傾きを算出するのはむずかしい、っていう話しでしたが。


・まだまだ新しいアイデアが
NXT にはまだまだ新しいアイデアが出てきそうです。

今年出てきたのでは、モータの回転角から現在位置を計算する、LEDランプを点滅させて外光の影響を少なくする、などなど。

来年も斬新なアイデアが出てくるでしょう。

特に、LEDランプを点滅させる方式は評価が高かったようです。


・実物大コースを持ってると絶対有利
もし、置ける場所があればですが、紙で印刷したのでも、実物大コースがあったら絶対いいよね


・来年のトレンドはマルチタスク?
これはワークショップで言われたことですけど、まだ今年は少数派でした。
光センサの読取りと、走行制御で分ける、さらにタスクが多くなったら...そうなりますよね。


・OS は多彩になるか?
今回、公式OS ではない、μITRON を使いました。使いこなせたとは、全然言えませんが、来年以降、公式OS 以外の採用チームは増えるでしょうか?

必ずしも優位性は発揮できないかもしれなくても、普段使い慣れている OS だと開発がやりやすい、っていうのも優位点かな?

せっかく動くんなら、いつもの OS で、あるいは、お気に入りの OS で開発する。っていう、心意気でもいいかも。


・本番には、やっぱり魔物が棲んでいる
モデルもすごいし、しっかり難所もクリアできるはずのチームも、リタイアしてました。
やっぱ、物事ってやってみないとわからないですよね